古い自転車とお別れ

14年近く昔、入社後すぐに購入したマウンテンバイク GIANT の AX800 から、TREK のエントリーモデルである 4300 に乗り換えることにした。

整備不良が原因とは思うが、今年になって走行中に交差点で前輪が外れたり、後輪が外れたり散々だったし、チェーンもいい加減のび気味でギアチェンジの際に引っかかったりいろいろ問題が出ていた。フレームにも、ブレーキにも、機能的に根本的な問題があるわけじゃない。たぶんきちんと手を入れれば、まだまだ乗ることができるのだろう。実際、今年の初め、少し怪しい中古自転車屋に 5,000円でオーバーホールを頼んで、直後は快適だった。その後問題が続出したのでもう限界かと思ったが、ちゃんとしたショップでもう少し金をかければ、何とかなったんじゃないかと今では思う。しかし、私はエンスーじゃないので、古くて手がかかるものにどんどんお金を投入するほど、物に強い愛着はない。

どんなものでも技術革新があるし、新しくなることで維持費も抑えられるのは当然だ。多少の出費を抑える代わりに走行中に自転車が壊れて事故でも起こったら元も子もないし、ということで近くにあった専門的なショップに出かけて購入してきた。

前のものよりサイズが大きくなったので、窮屈さがなく楽だし、もちろん新しいから乗り心地もよい。前輪にはサスペンション付きだ。ギアシフトの方法が変わったのに慣れてないので、スムーズな走行にはしばらく時間がかかりそうだが、乗るだけで楽しいというのはいいもんだ。

前の自転車は、まだマウンテンバイクが一般的じゃないときに、6万8千円プラス泥除けなどのオプションをつけて購入した。GIANT は台湾のメーカーだったはず。今回の TREK は米国のメーカー。価格はずいぶん安いが、やはりはるかに本格的で、作りもいい。

古い自転車も、長年乗って愛着があったので、自転車屋に渡して「処分しておきます」と言われたときさびしかったが、うまくいけば中古自転車屋あたりに回って、第二の自転車人生を送ることができるかも、なんて勝手に想像しながらお別れしてきた。