ウルフルズ 暴れだす

作っているトータス松本とは、ほぼ同じ年齢だからもあると思うが、歌詞がストレートに伝わってくる。

神様オレは これでいいですか
本当に何もわからないままで
オトナになって、やることやって
ケガの数だけ小さくなって

胸が 胸が
暴れだす 暴れだす
誰かそばにいて

中学生や高校生の頃、今の年齢のこういう自分を想像もしていなかった。
もっとなにかできると思っていた。結局その当時思っていたことは何もできていない。また、知識もほとんど増えていない。世界はわからないままだ。
会社ではいまだに若手で、仕事と言えば何も知らない老人の介護。そんな環境ではなかなか成長しにくい。もともと知識も少なく、さらにいまやそれが役に立たなくなっている老人たち。しかも彼らは、すぐには古びない本質的な知恵も持たない。間近に見ていると、自分自身の将来を見るようで恐ろしくなることもある。
あきらかに人生の半分はとっくに過ぎている。マラソンの折り返し地点はもうずいぶん後ろだ。しかし、マラソンを走ってきたわけではなく、ただ人ごみの中をずるずる歩いてきたような気もする。

坂道の下から頂上を見上げると、坂道はずっと先、高いところまでまで続いているように見える。しかし、実際の坂道はたいして登らないうちになだらかになり、やがて平坦になる。
平坦になった場所から見下ろそうとしても、坂自体が邪魔になって見えない。坂のはじまりは、実際の場所より上にあるように見える。若者は将来を高く期待し過ぎ、老人は自分の若い時期を高く誤解してしまう。こんなことを考えてたのも高校生のときだ。

この曲、先日沖縄に旅行に行ったとき、往復の JAL の飛行機の中で流れていたもの。一緒に流れていた BEGIN の「君を見ている」や YUKI の「JOY」も気に入った。最近音楽を聴いてぐっと来ることがないのは、毎日があまりに日常だからなのかも。