帰路

なーさんに家に寄ってもらうことになり、自転車組みの2人はそのままケーキを買いにポワールへ。私は歩いて家に向かう。
途中の公営の公団住宅の脇の電柱の根元に張り紙がしてあった。とても迫力があった。

こんなことを書いている。

自分の犬
のクソを
持って帰れ
土も持って
来るな
毛取も
するな

油紙のような紙の材質、書体、切羽詰った文面が、書いた人の怒りに打ち震える様子をダイレクトに伝えてくる。すばらしい作品だ。

この人、意外に冷静である。あくまで「持って帰れ」であって「するな」ではない。
つまり、ペットが糞をすることは仕方がないが、そのままにするな、ということだ。まったく持って正しい主張ではないだろうか。また「土を持ってくる」というのはどういうことか。たぶん、糞をさせている砂箱かなにかの土を捨てる人がいるのだろう。それはたしかにひどい。

それはそうと、毛取って、ペット界の用語だろうか。毛を櫛でといたりすることを言っているのか。

ペットに対する最低限の優しさと、「毛取」という業界用語を使っていることからして、これを書いた人は、意外とペット好きなのではないかとそう思った。勝手に。