amazon でおとといの深夜注文したもののひとつ。今日届いていた。結局1時までかかって全部観てしまった。
特典映像には「『Shall we ダンス?』アメリカを行く」の中でも触れられていた、米国のプロモーション中に撮影した映像が納められている。
- 作者: 周防正行
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/09
- メディア: 文庫
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また、DVD化に際して撮影されたと思われる主演メンバーへのインタビューも納められている。草刈民代は映画登場時とあまり変わっていないようだ。
日本での公開から10年近く経ってしまっている。今回の DVD 化は米国版の公開とあわせたものだが、それにしても時間がかかりすぎのように思う。DVD 化ももちろんだが、周防監督はこの間一本も映画を撮っていない。米国版のビジネス上のやり取りに時間を割かれたのだとすると、映画界にとって大きな損失だ。いったい、なぜこんなに長い期間映画が撮影できなかったのか、不思議だ。
DVD の特典は、それなりに面白い。amazon で20%引きになっても4,000円近くするが、その価値はあるだろう。ただ、映画本編の画質は日本映画としては標準的なのかもしれないが、あまりキレイだとは思えない。残念だ。音声については、オリジナルが2.0chなので、そのまま観るとあまり豊かな感じはしない。リミックス版の5.1chも用意されているようなので、そちらで観た方がよいかも。
この映画は、多くの男性の持つ「お嬢様」に対する世俗的な憧れがテーマのひとつになっているようにも思う。草刈民代は、カリオストロの城のクラリスにあたるんじゃないか。妻はそれを理解し、公にその浮気ならぬ「本気」を認めてやった上で、踊るための服まで用意して夫を送り出そうとする。まあ、中年オヤジの本気は、先生と楽しく踊ったことで十分果たされ満足が得られるようなもので、いわゆる浮気なんてレベルでもないし、質自体違うんだろうが。
妻役の原日出子も、決して家事に疲れた魅力のない女性じゃなく、実際アップも多かったが、十分魅力的にかわいらしく映っていた。そりゃ、新人でNHKの朝の連続ドラマに出演していた頃に比べると全体にかなりふっくらしてはいるけれど。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2005/04/08
- メディア: DVD
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遙洋子的に観ちゃうと、男に都合のいい映画だ、ということだけになりそう。こんな魅力的な妻がいるのに、さらに草刈民代みたいなクールビューティに魅かれる男は情けない、というところか。歳食ってからいきなり高級クラブのおねねえちゃんに入れあげる元まじめなサラリーマンをバカにする調子で。
ただ、前述の米国でのプロモーション中に撮影されたインタビュー映像の中でも、周防監督は「(映画のストーリーや仕掛けで)観客を驚かせることよりも、登場人物の全てに実際の人生があるように描くことのほうが重要」と言っている。世俗的な部分も含めて生きている人間を描こうとしたら、こうなるということなんだろう。
この映画は草刈民代の存在がないと成り立たないと思う。米国版の配役がわかった時点で興味が失せた。ジェニファー・ロペスはあかんやろ。
ブレードランナーのレイチェル役のショーン・ヤングと同じようにこの映画の草刈民代も唯一無二であり取替えがきかない。