コンパニオンが三人では足りない

美瑛の展望台で美しい風景を見たあと、トイレに入ったらおっさん三人が集団がツレション。そのうちの二人、まさにおっさんと、少し若いのが、でかい声で話している。

「コンパニオンは呼んであるんだよな」
「ええ、三人呼んであります」
「ええっ!三人、なんでー。たった三人っ!」
「予算が少ないもので…」
「三人って、なんでーっ。なんでだよーっ。」
「いやー」
「なんでだよ。金がないなんて、あるだろ。○○も金くれたし、××もくれたのとちがうのー。金なんて、言ってるけどさ。なんだだよーっ。なんで三人なんだよー。なんで、どうして…」

ショックを受けたらしく、トイレを出ながらも、でかい声で嘆き続けていた。

美瑛の美しい風景が、おっさんの生臭い加齢臭に一瞬で満たされた瞬間であった。おっさんが、コンパニオンのひざに手を置いて、抱きつく様子がはっきりと目の前に浮かんだ。

エロおやぢ。

まさに、その呼び名にふさわしい、ちんまいおっさんがそこにいた。しかも、他人の金を当てにしている。自腹を切るつもりはないようだ。他人の金でコンパニオン三人呼んで、足りないと愚痴り続けるおやぢ。

しかし、こういった人々が、日本の高度成長を支え、現在の豊かな日本を築いたのだ。
.....な、わけないじゃん。こんなやつ、ずっとタカリ人生過ごしてきたに決まってる。どうせ、たぶん何とか協会とか、何とかセンターとか、「仕事」自体もタカリ業界なんだろ。