チャペック


これも知人の掲示板で「チャペック」の名前を見て思い出したことを、書きなぐったもの。記録として転載しておく。

中学生の時に「山椒魚戦争」を読んで、さっぱり意味がわからず、大学生になってから再読してはまってしまいました。
長編「クラカチット」とか、ちょっとした短編集とかは今手元にありますが「ダーシェンカ」は知らなかったっす。新潮からも出てるようなので、今度読んでみたいと思います。

チャペックがらみで、思い出したことがあるので、勝手に書いておきます。

チャペックの研究者で、チャペックの作品はもちろん、同じチェコの作家ミラン・クンデラの映画化された「存在の耐えられない軽さ」の翻訳なども手がけていた千野栄一教授は、数年前に他界されてしまいました。大学生の時に、私が学生をやっていた大学の研究室でおこなわれた東欧言語の特別講義の講師としていらっしゃったことがあります。
講義は難解でほとんどわからず、しかし出席者が数名しかいないので居眠りも退出もできないという状態でした。落ちこぼれ学生にはつらかったです。
特別講義で来られた他の大学の講師の先生は、たいてい学生と一緒に居酒屋などに行って親睦を深める?のが慣わしになってました。しかし、千野教授は「喫茶店でコーヒーをご馳走するので宴会はやめよう」と提案されて、朝7時くらいにわざわざ喫茶店に行って好きでもないコーヒーを飲んだことを思い出します。
このとき行った喫茶店金沢市の近江町市場の近くにある「チャペック」という喫茶店です。

しかし、せっかく世界でも指折りの先生がいたのに、何も吸収できずに機会を無駄にしてしまったんだなあ、と今更ながら思ってしまいます。