矢野徹さん逝去…


特にSF作品の翻訳家として有名な矢野徹さんが亡くなっていたことを今知った。

それを知った知人の掲示板に書き込んだ内容。

矢野さんは、もちろん多くのSF作品の翻訳で身近ではありますが、8ビットコンピュータ時代を生きた人々の一部にとっては「ウィザードリー日記」というものすごい書籍でも記憶に残っているのではないでしょうか。

すでに60歳をはるかに過ぎた矢野氏が、コンピュータ雑誌の記者にそそのかされコンピュータゲームをやってみたところ、もう、ものすごいはまり方をします。コンピュータの使い方を周辺の人々に尋ねまくって、習得しつつウィザードリーをクリア、その後もレベル200とかものすごい状態まで戦士たちを育てる。そうするうちに、OS やら、フロッピーディスクやらを使い倒していく、ものすごい日記です。

しかも、コンピュータのディスプレイを長時間見続けると目が悪くなる、という話に対して「私は毎日長時間ディスプレイを凝視し続けているが、むしろ視力が上がった」とか書いてあって、そのバイタリティには圧倒されます。

矢野氏が、自分が翻訳したハインラインジョージ・ブッシュ的な作品に対して抱いた感想は、ハヤカワ文庫の「宇宙の戦士」の異常なほど分量の多い「あとがき」で少し触れられていたと思います。