天国と地獄の美女(パノラマ島奇談より)

日本映画チャンネルで土曜ワイド劇場「天国と地獄の美女(パノラマ島奇談より)」が放送されるというので、録画しておいた。
http://www.nihon-eiga.com/prog/104792_000.html

観てぶっ飛んだ。すごかった。江戸川乱歩のあの原作をどう映像化するのだろうか、と思っていたが、ある意味忠実に実現していた。
主演はもちろん天知茂。そしてヒロインはテレビの二時間枠だというのに、脱ぎまくる叶和貴子だ。そして、パノラマ島を作る狂った芸術家が伊東四郎。そそのかすいんちき宗教屋が小池朝雄伊藤四郎の妻で、小池朝雄の情婦が宮下順子。全員がものすごい熱演だ。

明智小五郎である天知茂は誰にでも変身できる。そして、変装をとくときがすごい。顔についた仮面をべりべりっとはがす。さえない運転手の顔をベリベリ。伊藤四郎の顔をベリベリ。目と目の間にくっきり深いニヒル皺を刻んだつるっとしたギョロ目の天知茂の顔が現れる。ドキドキする。子供の頃は気付かなかったが、大人になって、最近のテレビで見るとわかるのだ。あんまり勢いよくはがすと、頭にはり付いているものまでいっしょにはがしちまいませんかっ!注意してください!あれだけ顔がつるっとしてると、頭のてっぺんもつるっと…。

そして、叶和貴子である。彼女はどういう立場の女優だったのだろう。とにかく脱ぎまくってる。ヒロイン役がこれだけ脱ぎまくるというのも珍しい。はじめは吹き替えだと思っていたが、とにかくそこまでしなくても、ってくらい何気ないシーンでもちらちら胸を見せながら演技するので気になる。

本来、美保純、可愛かずみ飯島愛あたりの先祖である宮下順子が割り当てられていたのではないかと思う役割を全部自分でやってしまっている。って、この頃の宮下順子はすでに実力派ですでに裸で勝負してなかったのかもしれないけど。

このドラマ、後半は裸の大安売り。外国人女性も含めて10名以上の女性が意味があるのかどうかわからないが、やたらと裸でふらふらしてる。20年以上前の作品だから、それ以上どうということはなくて、とにかく裸です、というだけ。ただ、今のように郵便受けにやたらと裸の乗ったチラシが入るような時代じゃないから、テレビで観たらやっぱり衝撃的だったんだろう。

ラストシーン。原作をある意味忠実に再現したのだろうが、もう突っ込みどころ満載。すごい。