最低映画

もう上映終わってると思うが、今年最高の話題となった映画は「デビルマン」だろう。
実は今年は「世界に通じる」日本映画の年になるはずだった。「呪怨」のハリウッドリメイク版がヒットしたり「Shall We Dance?」のハリウッド版などが公開されたのである。たぶん「Shall We Dance?」などは リメイクの話が出てから10年近くかかっている労作だ。その間、周防監督が映画を撮れない?などの影響が出るくらい。

しかし、それらの話題を吹き飛ばしてしまったのが「デビルマン」だ。
まあ、日本映画とか、ハリウッド映画とか言うカテゴリは関係なくとにかくおもしろい映画と、おもしろくない映画がある。しかもそれが多く監督、プロデューサー、脚本家によるものだということを証明したとも言える。

「「絶望的映画」と書いてデビルマンと読む/デビルマン(http://www.eigaseikatu.com/imp/4468/99402/)」を見ると不幸にも目撃者となった方たちの言葉が飛び交っていておもしろい。
暇つぶしに、そこであがっている最低映画のリストを作って、観たことのあるものに短いコメントをつけてみる。

デビルマン
未見。今後人生の貴重な二時間を費やす可能性があるかどうかは不明。
北京原人 Who Are You?
無料券があったので、映画館で観た。ある意味楽しめた。しかし、貴重な金をこんなことに使う人間の気が知れない。佐藤純彌監督は「新幹線大爆破」という傑作もあるし「野生の証明」なども印象に残る作品だった。脚本の早坂暁もいい作品を書いている実績はある。ブレイクの予感があった片岡礼子が上半身裸にまでなっている*1。しかし、なぜかこういう映画になるのだ。やはり、日本の映画業界に根本的な問題があるのかも。
シベリア超特急
たしかにむちゃくちゃなのだが、水野先生の映画への愛が伝わって来るので、なぜか怒る気にならず、いつの間にか好きになってしまうというカルト映画。舞台版まであるのだよ。やはり、身銭を切って作っているというところに違いがある。出演している長門裕幸も「水野先生が金を出してるんだから好きに作ったらいいんだよ」と言っていた。
幻の湖
以前テレビで観たが、たしかに破綻していた。この映画も黒澤映画の傑作で脚本を担当していた橋本忍が監督しているわけで、なぜああなるのか原因がわからない。黒澤明の作品はとにかく脚本がすごいと思っているのだが、その片鱗もない。本人の問題なのか、もしくは取り巻きの問題なのか。
梟の城
テレビでチラッと観たが、普通に駄作そう。たしか、司馬遼太郎出世作のはず。浮かばれないなあ。
ファイナルファンタジー
テレビで観た。CG はがんばってる。あそこまでリアルなものにするなら、実写にすべきという意見も多い。その通りだ。また、イメージが全部二番煎じ。ただ、これを北京原人などの破綻した映画といっしょにするのはどうだろう。できの悪い映画、というだけの話で破壊力はあまりない。幸か不幸かわからないが。
バトルフィールド・アース
これもテレビで観た。ひどそうだが、でてるのはいい役者。ジョン・トラボルタが入信している教祖がSF作家ロン・ハバードである新興宗教の黙示録をそのまま映画化しているわけだが、まあ、もともとたわごとだから。
水の旅人−侍kids−
未見。ただし、大林作品はダメ度が高いと思う。那須監督よりは打率は高そうだが。初期の「ハウス」もひどかった。あれはあれでいい、という人もいそうだが、個人的にはあれはダメ。ただ「青春デンデケデケデケ」は傑作だと思うが。
模倣犯
原作者が試写会の途中で帰ったとか、いろいろ逸話がある作品らしいが、知り合いはそれほどひどくなかった、と言ってた。テレビでやったら観るかな。
ドラゴンヘッド
DVD借りてきて観た。原作マンガ自体わけわかんなくなって終わるし、それをそのまま、一部の設定を省いて作るとああなるよね。予測の範疇というか。あと、松田聖子の娘さやかのキャスティングがどうだろう。もう少し魅力的な娘さんを発掘すれば、そこだけでも一部の層には受け入れられたと思われ。
REX 恐竜物語
ヨメはこれがひどいと言っている。観たいような観たくないような。

*1:その後の不調はこれが原因?