お宮参り

住吉神社に娘のお宮参りに行く。
8:30。我が家にヨメの両親、私の両親、全員終結東京三菱銀行の前からタクシー2台に分乗して、走ること数分。メーター900円で住吉大社の中の式場前に横付け。自分の財布を忘れたので、母親の財布から1,000円払う。母親が「釣りはいらねえぜ」と言うので、お釣りを貰わずに降りる。私も一度でいいから「釣りはいらねえ」と言ってみたいものだ。だが無理だろう。ケチなので。ヨメの一家が乗ったタクシーは980円取られたらしい。お釣り貰ったのかな。20円が気になる私。

着いたのは、主に結婚式をおこなう建物。写真撮影のスタジオはここにある。お宮参りは別の場所の「神楽殿」。神楽殿に行こうとしたが、ヨメの母の提案で、先に写真を撮っておこう、ということになった。大安で連休の中日なので、結婚式が立て込んいるようだ。受付でも、写真撮影で待たせることになるかもしれない、と言われた。結婚式用の写真の撮影が始まる前に撮影しておいたほうがいいだろう。

さすが、結婚式場。従業員が皆満面の笑みで「おめでとうございます」を繰り返す。まあ、めでたいことはめでたい。少し待つと、写真撮影開始だ。親族一同、赤ん坊だけ、両親と赤ん坊、という3パターンから選べます、とのこと。全部行くしかないだろう。3パターン全部を選ぶ。何部かと聞かれて、各両親と我が家ということで3部だ。もう、当然そうだろう。そうなるに決まっている。
さて、そこまで価格のことなど一切考えずに、まるで時価の寿司を次々に選ぶ客みたいな感じだったが、初めて価格を提示される。56,000円です。
えーっ。写真が5まん6せんえんっ!どういうこっちゃ。一眼レフがひとつ買えるじゃん。と、思いつつ、双方の両親による「当然だろう」光線に背中を押され、一切動じる様子も見せずに、「それで結構です」。ああ、言ってしまった。20円の釣りが気になる男が、5まん6せんえん。やはり不況知らずの宗教業界。就職したかったなあ。満面の笑みもむべなるかな。写真9枚で5まん6せんえん払ってもらったら、私の顔も満面の笑みになるだろう。きっと。

しかし、金額に見合った技は持っている。撮影が難しいと思っていた赤ん坊単独のポートレートを含み三種類の撮影を見事な職人芸で完了させる。

楽殿へ向かう。受付には巫女さんがいた。頭の飾りが松の木だ。ビートたけしが盆栽の着ぐるみを着たときに頭につけたかのような飾りに目が釘付けだ。娘の名前や自分たち夫婦の住所、氏名を用紙に記入して、1万円払って神楽殿へ。

ゆったりした待合室で、待つこと数分。ほかの二組の家族とともに、隣の畳敷きの部屋に案内される。神棚や太鼓が並ぶ舞台に向かって、赤ん坊を抱えた私の母親を先頭に家族が座る。順番に二人の神主が祝詞を詠む。丁寧に住所、氏名を詠み込んでもらう。一緒に儀式を体験した人には個人情報が漏洩しまくり。先に詠んだ方が笛の演奏。もう一人が歌?を唄う。それにあわせて二人の頭に松の盆栽をつけた巫女さんがゆっくり踊る。ひとりはなんとなく沖縄っぽい、というか安室奈美恵っぽい。あまり和風じゃないよなあ。

一連の儀式が終わって、お土産をいただいて神楽殿を出る。