F1 ブラジルGP 決勝

アロンソが最少年チャンピオンになった歴史的なレース、のはずが、なんとも締まりないハラハラする部分のないレースだった。
とはいえ、スペインではそんなことはなかったようだ。時間帯がちょうどゴールデンタイムだったこともあり、最高視聴率を記録。

アロンソはたしかにすごいな。CSでの川井ちゃんの話によると、リアタイヤにトラブルがあったが、ピットに一切言わず、自分の判断で最後まで走りきったとのこと。ゴールラインを過ぎて歓喜の涙を流しながら、無線でピットにタイヤのトラブルについて初めて話してたらしい。やはり他のドライバーとはレベルが違う。フィジケラでさえかすんじゃう。

表彰台下でアロンソフィジケラがハグするのを観て少しぐっときた。フィジケラが長いF1参戦で初優勝したのがこのサーキットだったはずだ。そういえば、優勝のきっかけもアロンソが引き起こした多重クラッシュでレースが途中で中止されたためだった。レース終了時点ではライコネンが表彰台に立ったが、その後レギュレーションを確認して結果の修正が行われ、次のレースの前にフィジケラがトロフィーだけ受け取ってたっけ。なんて不運な。ルノーに来ていきなり二勝目を上げたが、その後まったくうまくいかず、一年たっても三勝目はいまだになし。どんな気持ちだろうな。同じマシンでアロンソは6勝もしてるのに。

佐藤琢磨はがんばった。

1周目にピッツォニアを中心とする複数人の大クラッシュに乗じて19位から11位まで8台をごぼう抜き。しかし、いつものBARホンダの見事なチーム力のおかげで1ストップで粘った割りに順位はひとつしか上がらず10位でレースを終えた。ホンダ側の意向で「鈴鹿スペシャル」エンジンを積んだそうだが、どこがスペシャルなのかわからん。壊れてないエンジンを載せ替えるなら、ペナルティに相当する10位分を取り返せるメリットがないと意味ないんじゃないかな。結局琢磨自身が8台処理して、1ストップ作戦で1台抜いたんなら、エンジンを載せ替える意味あったのか激しく疑問。鈴鹿スペシャルというのは、いったい何なんですか。鈴鹿で色とりどりのスペシャルなスモークか何か出して驚かせてくれるのか?

結局今のF1はエンジンだけじゃどうにもならなくって、全体パッケージを考えないと意味がないってことじゃないのかな。それなのに、鈴鹿スペシャルなんて名前をつけて対外的に言っちゃうホンダの時代錯誤的な感覚に大きな問題があるんじゃないか。トヨタはいつの間にか、どんどんエンジンがよくなってるみたいだぞ。特に宣伝してないけど。

トヨタがモーターレースに対してしてきたことや、社内の裏話なんかを聞くと、トヨタマンセー」する気にはなれないけれど、少なくとも今回のF1参戦については、はずしたのはホンダのほうだな。