NHK の社会保険料の事業主負担は68%

民主党の議員による質問。

一般的に社会保険料は、被保険者と事業主が折半するのが普通のはず。

NHK の事業主負担は 68%。民間企業の一部や、民間放送ではたしかに事業主負担の割合がNHK並に高いところもあるが、それは企業努力の結果。企業が自由に設定してもかまわない。あくまで NHK は民間企業ではなく、受信料といういわば公金を使う立場にある組織。自分たちで儲けた金じゃないよな。

どんな答弁をするかと思えば、NHK 理事の一人が出てきて

  • 民間企業の一部や、同業の民放のレベルと横並びにしている。
  • 災害報道や、危険地域の取材、残業が多いため職員の健康に配慮している。

とのこと。

メーカーや町の工場だって、残業を死ぬほどしている人間はいるし、危険な作業も多い。都合のいいところだけ、民間の横並び。一番苦労する金を稼ぐ部分だけは横並びにせず、国の腐った法律で守られて当然のような顔をしている。

言い方も傲慢で「お前にそんなこと言われる筋合いじゃないんじゃ」という表情がありありと。会長にも答弁を求めると同じ回答。麻生大臣も「横並び意識を持つのは普通」という程度の答弁。

こんなことしてたら、たとえば大阪市お手盛り手当てや空残業の追及なんてできるはずがない。つまり、受信料を支払っている多くの人々の利益、公共の利益になる活動ができない。実際、NHK の報道で、不正が暴かれ社会を揺るがすような結果になったものがこの数十年あったか。ない。まったくない。

田中角栄を追い詰めたのは文芸春秋だ。大阪市の多くの不正行為も MBS が執念を持って追及して多くの人々が知ることになった。そんな事例が NHK が自慢する「報道」力の成果として存在したか。ない。まったくない。それなら、あたかも公正な報道をしているような振りをすべきではない。災害報道や、スポーツ中継など権力に挑む必要のない事だけを淡々とやっておればよい。公正中立な報道なんて言葉を口にするのが恥ずかしくないのだろうか。彼らは。

特権を当然とする意識が身についちゃってしかたないんだろう。それを考慮に入れて、以前沖縄のホテルで観たNHKスペシャル「フリーター漂流」のことを思い出すと、あれはフリーターたちを心配している番組ではなく、心の中で嘲笑しつつ、自分たちエリートがそうならずに済んだという安心を表現するための番組だったのではないかと思わずにいられない。

答弁内容もだが、答え方のいやらしかったこと。あんな連中に多額の退職金を渡すために受信料は使われているわけだ。ばかばかしい。