得をするのは誰か 中国 vs. 日本

中国が悪い、日本が悪いというレベルの低い言い合いになってる気がする。

しかし、こういった出来事の背景には、得をするやつと損をするやつがいる。
そこに注目すると、バカなマスコミが伝える、たいした意味はないが、感情的な刺激の強い映像や情報とは別のものが見えてくるのじゃないか。

たとえば、今回のようにこじれた場合、得をするのは誰か。
中国での日本企業の活動は大幅に滞っている。広告宣伝なんて打てないようだし、下手をすると施設を壊される可能性さえある。これは、実のところ日系企業で働く多くの中国人にとっても決して得ではない。いまだに多くの日本企業が中国に工場を作ろうとしていたり、研究拠点を中国に移そうとさえしているのに、この調子では皆躊躇してしまうだろう。では誰が得をするのか。

21世紀にもっとも有望な市場で、日本企業が苦しい立場に置かれることで、相対的にいい状態になるのは誰か。それは多分争いの当事者ではない。

こんなはっきりしたことはないんじゃないか。

ただ、中国政府のやり方もしかたないな。どう収めるつもりなんだろう。
もともと「日本人差別であれば多少は OK」という土壌を韓国と同じように国内に作り上げてしまった国だから、ああいうことが起きるんだとは思う。
日本で横浜や神戸の中華街が暴徒に襲われる、なんて事が起きたら、歴史上の事件になるだろう。でもならない。この調子で、たんに中国人だからってケンカを売られるようなことが文明国日本では起こらないことを願おう。

中国大使館に何か送りつけたり嫌がらせしたりはしてるみたいだけど、楽しそうに卵を投げつける中国側の連中に比べて、カミソリ送ったり片栗粉を送ったりと、日本側は陰影礼賛というか、隠微というか、陰湿というか。これを国民性というのか。ま、日本で外国の大使館に石や卵を投げ入れたら、それだけで即逮捕だよな。普通。