JACCS の CM ってなんかいいな、って昔のが

とあるところで JACCS の昔のCMを観ることができた。
村上淳伊藤歩が出演している「由佳と和也」と松田龍平田畑智子が出演している「アンモナイト六法全書」という二つのシリーズだ。共通点はどちらも音楽が山下達郎だってこと。「由佳と和也」では「蒼氓」、「アンモナイト…」では「LOVE CAN GO THE DISTANCE」だ。

「蒼氓」はこれも印象的だった東幹久出演のシリーズから続いて使われていたはず。キリンの大きなぬいぐるみの首から上をスバルか、ミニクーパーのサンルーフから突き出させて走っていく姿はよかったなあ。

「由佳と和也」の伊藤歩は「スワロウテイル」で演じたアゲハが印象深い。子供なのに異常なくらい落ち着いた雰囲気。これは同世代の男には決して出せない雰囲気だ。同じ岩井俊二監督の「リリイ・シュシュのすべて」ではレイプされたことをきっかけにスキンヘッドにして静かに闘う高校生の役もハマってた。新藤兼人監督の「ふくろう」はブラックユーモア満点の怪作。これまた曲者の大竹しのぶと母娘で、家にやってきた男たちを次々に殺してしまうひどい話。しかし、このCMでは、さわやかな役。えらい違いだ。

パン屋で働きながら、カメラマンを目指す村上淳と親しくなるが、フランスにパン屋の修行に出かけて離れ離れになる。それぞれが自分の夢に向かって努力するって話。さて将来彼らの道は再び交差することになるのだろうか。CMなのに最後はずいぶん切ない感じで終わる。まあ、恋愛なんて切なく終わったほうがいいのかも。

アンモナイト…」の二人もいい感じだ。松田龍平は、あるとき不意に顔や、走り方が松田優作に見える。でもはるかに女性的なやわらかい感じの容貌だ。外国の美少年好きが、キャーキャー言ってるようだ。田畑智子は「私の太陽」の印象がものすごく強い。あの作品は国営放送の朝の連ドラとしては出色の演出をしていてそちらも注目だった。意図的な逆光やハンドカメラ風の安定しない構図を意図的に使ってたりしたなあ。このCMでは法律事務所に勤める少し頼りない女性を見事に演じている。歳を取ったら希木樹林になりそうにも見えるが、チャーミングであることは確か。ベチャ声系だが。

CMの宿命か、違法にアップロードされた動画以外はどうしたって見られないようだが、残念な話だ。