山下達郎、EPO の新譜が届く

まだ聴いてない。

...聴いた。

FOREVER MINE/MIDAS TOUCH

FOREVER MINE/MIDAS TOUCH

山下達郎の新譜は最近のシングルの中では一番気に入った。最強のラブソングカップリング。歌い上げる真正面直球のバラードである「FOREVER MINE」とミドルテンポのロッカバラード「MIDAS TOUCH」。どちらもアレンジが粋。シンプルで整理された落ち着いた演奏。そこにこちらも抑えた呟くような、囁くような歌声が静かに流れていく。ちょうど、地声とファルセットの間を行き来きする歌声が一番色っぽくなる高さを使った技術的にも難しい歌だが、それを感じさせずしっとり歌い上げている。特に MIDAS TOUCH は音の高低の少ないラップ的(あくまで「的」)な部分が効いてる。かっこいい。どこか、達郎氏の一番好きだという Curtis Mayfield の「There's no place like America Today」のような雰囲気を感じる。今年出る?というアルバムがものすごく楽しみになる。もしかして大傑作が出来上がるんじゃないか。

楽しいこと考えよう

楽しいこと考えよう

EPO の新譜は、アニメの主題歌だが、カップリングは名盤「dance」に収録されていた「Friends」の新アレンジ。両方にカラオケがついている。
山下達郎に続いて、これもよかった。思ってたよりずっといい。アニメの主題歌だということで少し覚悟していたのだが、豪華なオーケストラ風?アレンジが曲とマッチしていて、はじけるような楽しい曲が生きている。ライブで全員で合唱したら楽しそうな曲。音楽の「楽しさ」が詰まった作品だと思う。
「Friends」はもとのアレンジが好きでたまらないので、差し引いて考える必要がある。曲の持っている印象を壊すことなく新しい色が出ていて悪くない。この作品を作った頃の EPO の曲は、世の中の目立たないところにそっと座っているような「小さい」存在や、現実のつらさにへこたれそうになっている弱った人への共感に満ちている。歌からそれがダイレクトに伝わってくるような気がする。